【インデックス】ナスダック100指数とは

ナスダック100指数とは株価指数の一種です。本記事ではその銘柄選定基準を解説し、この指数と連動するETF等を購入するべきかどうかを考えたいと思います。

目次

ナスダック100指数とは何か

ナスダック100指数とはナスダックに上場している企業のうち、金融を除く時価総額トップ100に入る企業の株価を指数化したものです。ナスダックとは米国の新興企業向け株式市場のことです。S&P500と違い、本拠地が米国にない企業でも条件を満たせば上場できます。構成銘柄は毎年1回見直しが行われます。

ナスダックに上場するための条件

ナスダックは3つの市場に分けられていて、上場難易度が高い順にNasdaq Global Select Market、Nasdaq Global Market、Nasdaq Capital Marketです。ここではNasdaq Global Select Marketの上場基準について見ていきますが、他の市場も似たような基準を設けてあるようです。以下で紹介する条件以外にも流動性等の基準があるようなのですが、ここでは割愛します。

新規上場条件

Nasdaq Global Select Marketに上場するには1株の売値が4ドル以上で、かつ以下の基準のうち少なくとも1つを満たさなければなりません。

  • 過去3会計年度の合計営業利益が1100万ドル以上、かつ過去3会計年度の各年度の営業利益が黒字、かつ直近2会計年度の各年度営業利益が220万ドル以上
  • 過去3会計年度の合計キャッシュフローが2750万ドル以上、かつ過去3会計年度キャッシュフローが黒字、かつ過去12ヶ月の平均時価総額が5億5000万ドル以上、かつ前年度の売上高が1億1000万ドル以上
  • 過去12ヶ月の平均時価総額が8億5000万ドル以上、かつ前年度の売上高が9000万ドル以上
  • 時価総額が1億6000万ドル以上、かつ総資産8000万ドル以上、かつ自己資本5500万ドル以上

上場維持条件

Nasdaq Global Select Marketで上場を維持するには1株の売値が1ドル以上で総株主数400以上、かつ以下の基準のうち少なくとも1つを満たさなければなりません。

  • 自己資本1000万ドル以上、かつ公開株式が750000株以上、かつ公開株式の時価総額が500万ドル以上、かつマーケットメーカー2以上
  • 上場株式の時価総額が5000万ドル以上、かつ公開株式が110万株以上、かつ公開株式の時価総額が1500万ドル以上、かつマーケットメーカー4以上
  • 直近会計年度か過去3会計年度のうち2年で総資産と総売上が5000万ドル以上、かつ公開株式が110万株以上、かつ公開株式の時価総額が1500万ドル以上、かつマーケットメーカー4以上
※用語の説明
  • 公開株式…売買ができる株式全般のこと
  • 上場株式…証券会社で売買ができる株式のこと
  • マーケットメーカー…株の流動性を確保するために株を大量に売買している企業や人のこと

銘柄選定基準

時価総額

ナスダックに上場している企業のうち、金融を除く時価総額トップ100に入っている必要があります。

加重方式

指数は時価総額加重方式で算出されます。つまり、時価総額が高い銘柄の組入割合が高くなる仕組みになっています。

平均利回り

ナスダック100指数は1991年6月から2021年6月までで約57倍成長しました。同時期にダウ平均とS&P500は約12倍程上昇しました。年利で考えるとナスダック100指数は約14%、ダウ平均とS&P500は約8%だったということになります。

連動するETF等を購入するべきか

過去のパフォーマンスはS&P500よりも良い

過去の実績で見れば、ナスダック100指数はS&P500よりも良い投資対象と言えます。この成長が今後も続くと考えるなら、ナスダック100指数に連動する商品を購入することをお勧めします。

対象となる市場が狭い

S&P500等とは違い、ナスダックに上場している銘柄しか組み入れられていないため、ナスダック市場全体が下がってしまった時にはナスダック100指数もパフォーマンスが悪くなってしまいます。新興企業に集中投資したい場合はナスダック100指数と連動する商品を購入しても良いかもしれませんが、より分散投資をしたい場合は他の商品を探した方が良いと思います。

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参考資料等