【インデックス】MSCI指数とは

MSCI指数とはMSCIという会社が算出する株価指数の総称です。本記事ではMSCI指数の銘柄選定条件と主な指数について紹介したいと思います。

目次

MSCI指数とは

MSCI指数とはMSCI(Morgan Stanley Capital International)が算出する指数の総称です。オールカントリー系の指数が有名なようですが、それ以外の指数も多く存在します。基本的には組み入れ銘柄の時価総額加重平均で算出されます。

国の分類

MSCIは国の分類として先進国、新興国、フロンティア市場の3つを挙げています。国の分類は毎年6月に見直しが行われます。

先進国新興国フロンティア市場
アメリカ地域米国、カナダブラジル、チリ、コロンビア、メキシコ、ペルー-
欧州&中東地域オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イスラエル、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スェーデン、スイス、英国チェコ、エジプト、ハンガリー、ポーランド、クェート、南アフリカ、トルコ、ギリシャ、カタール、UAE、サウジアラビアクロアチア、エストニア、リトアニア、カザフスタン、ルーマニア、セルビア、スロベニア、アイスランド、バーレーン、ヨルダン、オマーン
太平洋地域オーストラリア、香港、日本、ニュージーランド、シンガポール中国、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、台湾、タイバングラディシュ、スリランカ、ベトナム、パキスタン
アフリカ地域--ケニア、モーリシャス、モロッコ、ナイジェリア、チュニジア、WAEMU

時価総額による指数の分類

対象となる銘柄の時価総額によって分類される指数が異なります。

  • IMI(Investable Markets Index)…組み入れられた銘柄の浮動株調整時価総額が市場全体の上位99%を占める
  • スタンダード指数…組み入れられた銘柄の浮動株調整時価総額が市場全体の上位85%を占める
  • 大型株指数…組み入れられた銘柄の浮動株調整時価総額が市場全体の上位70%を占める
  • 中型株指数…スタンダード指数と大型株指数の差
  • 小型株指数…IMIとスタンダード指数の差

MSCI指数の銘柄選定基準

投資可能株式ユニバースを定義

まず初めに最低時価総額基準を定めます。この基準を超える企業の時価総額の合計が対象となる市場(先進国、新興国、フロンティア市場、もしくは個別の国等)の99%程度を占めるように調整します。これによって投資可能株式ユニバースを定義します。

最低浮動株調整時価総額基準を定義

次に浮動株調整時価総額を見ます。最低浮動株調整時価総額基準を上で決めた最低時価総額基準の50%以上で定義します。おそらく、この基準を調整することで各指数の時価総額目標をクリアできるようにするのではないかと思われます。

上の2つ以外にも流動性の基準等が設けられています。また、継続メンテナンスの場合、すでに指数に組み入れられている銘柄が時価総額の基準を下回ったとしても、それが-33%内であれば入れ替えは行われません。

主な指数

MSCI ACWI

ACWIとはAll Country World Indexの略です。この指数はいわゆるオルカンと呼ばれるもので、先進国と新興国を対象としたスタンダード指数(大型株+中型株)です。ほとんど全世界的な株式のパフォーマンスを追跡する指数となっているため、この指数と連動するETF等を購入しておけば、ほぼ必ず世界経済の成長の恩恵を受けることができます。

MSCI World

先進国23カ国を対象としたスタンダード指数です。先進国全体の株式のパフォーマンスを見ることができます。利回りはACWIを少し上回る程度です。より成長性の高い国の株式に投資したい方は、この指数と連動する商品を購入すると良いでしょう。

参考資料等